介護シンポジウム より良い介護をめざして 10月28日

☆ だれもが安心して暮らせるまちをめざして 
 介護シンポのコディネーター 佛教大学社会福祉学部 藤松素子先生のレジュメタイトルです。

 介護保険制度の利用者からは、「人間らしく生きる感性や喜びが得られるための支援をしてもらいたい」「ヘルパーサービスの利用制限は、『障害のある高齢者は家から出るな』というようなもの、映画を観たり、買い物に出かけるための援助が贅沢なんでしょうか」

 介護保険制度で切り捨てられているヘルパーサービスを補おうと活動されているNPO法人の事業所からは、「介護保険からはずされた通 院介助の希望がある」「介護保険では同居家族があると、本人と家族が共用するトイレや風呂場などの掃除ができない。

 ところが介護家族が男性である場合、基本的な家事能力が身についていないため、できないではすまされないような実態がある」「区役所への同行や免許の更新手続きも保険外…」「介護保険料未納による給付制限への対応…」「低額料金で期待に応えたいとがんばるなかで、『国が、支えるべき役割を投げ捨てている』ことに矛盾を感じる」

 療養型病院からは、「政府が2012年度には医療型療養ベッドを10万床、いまある介護型療養ベッド13万床を完全廃止すると言っているが、そのベッドで寝ているひとはどこへ行くんでしょうか?

  4月の報酬改訂で経営は約500万円の赤字。利用者負担は増え、施設の収入は減る仕組み。他の療養病院から『うちは、もうやっていけないのでお宅で患者さんを引き受けてくれないか?』の電話が1日5~10件かかってくる。


  しかし、うちもベッドは空かない。その患者さんたちはいったいどうなるんだろう?」「それでなくてもくすりを多く使用するひとは、老人保険施設には移れない。それなのに療養型病院を潰していこうという考えだ」

 利用者の立場、介護を提供し支援する立場からの声を受け、藤松先生が21世紀日本の社会保障・社会福祉をめぐる現状、社会福祉の基本理念と「基礎構造改革」のもとにおけるまちづくりの課題について、エネルギッシュに講演。「怒りをバネにがんばるタイプなので…」と仰っていましたが、「わたしと似たタイプかも?」 と感じつつ聴き入りました。


 フロアーからも、現状報告や質問が出され、わたしにも機会が与えられましたので、制度改訂後特別 擁護老人ホームでお聞きした状況、市議会での論戦、日本共産党がベッド取り上げ問題について議会決議を提案したこと、それに対しオール与党会派が反対したことなど報告しました。

 「やっぱり、政治を変えなあきませんね! 」