西陣・町ミュージアム構想 第3回シンポジウム  元西陣小学校にて 11月7日


豊田上京区長の記念講演と芳野佛教大学教授の講演のあとに参加者による意見交換が行われました。

私は芳野先生の講演から、西陣織を価格競争に晒す流れでなく高品質なものをつくり、それに見合う対価を得る産業として発展させる方向を明確にすることが大事だと認識しました。

決算議会の市長総括質疑で私が、「総合的な西陣産地対策が必要。大企業誘致に対する補助金並みの予算配置を」と求めたのに対して、細見副市長は「西陣は大事」と繰り返しました。しかし実際には伝統産業振興条例に基づく事業計画が具体化できていないなど、取り組みの覚悟が崩れていると疑わざるを得ない状況があります。

京都市は事業所数と従事者数の構成をみても「繊維のまち」なのですから、基盤産業にふさわしい恒常的な支援策が必要です。
先端産業との融合などといっても、基盤が崩れていたのでは融合はありえません。


芳野先生は、リヨンで使用されていたジャガード機を日本型(木製)に転換し、技術指導できたのは産業基盤があったからだと解明しました。
ギリギリ崖っぷちの西陣産業ですが、手を打てば発展への転換が開けます。
芳野先生は、丹後地域と比べても「やれることをやっているところへの支援がうたれていない」と指摘しました。

私は、産地にだぶついている残庫の反物を行政が買い取り、それを使っていくつもの新たな製品開発の研究補助を行うことを提案したいと思います。
例えば、上京フェスタでも取り組んでおられましたが、「布ぞうり」の多種バージョンなどもおもしろいのではないでしょうか? 空いている町屋などを研究室として貸すのも一案と思います。

左の写真は、「生活の仕方から見直すことが必要と感じる」と述べられた小笹祐義氏です。
現在の名工労働大臣表彰他で知られる氏の言葉には、西陣の未来への想いがあると感じました。




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