第48回自治体学校in名古屋 7月28~30日
輝け憲法!格差社会から公共性と共同の再生へ
7月29日 現地分科会 名古屋湾を一緒に見ましょう
案内者 後藤 総さん(名古屋港管理組合職員労働組合)
伊勢湾(名古屋湾・四日市湾)としてスーパー中枢港湾に指定


☆グローバリゼーションに飲み込まれる地域、自治体! 愛知は本当に元気か?
28日~30日、名古屋で開かれた自治体学校に参加してきました。簡単に報告します。

現地分科会では、2007年に開港100周年を迎える名古屋港を見学。名古屋湾は、この10年で、コンテナ取り扱い量 が約2倍、平成15年には年間取り扱い量200万TEUの大台に達しています。

今後、更に激化する国際競争のなかで、追及されるのはコスト削減です。例えば、世界一のコンテナ取り扱い量 は香港ですが、一港湾でありながら日本の全港湾のコンテナ取り扱い量1532万TEU(02年国土交通 省)を軽く超える2045万TEUを記録。成長の著しい中国は、全港湾で年間4800TEU(2003年、中国交通 部)と米国を抜いて世界一となっています。

「日本の人件費コストが高いため、船積コスト競争に負ける。荷物がシンガポールに廻っている」ことが問題とされ、2分で1本のコンテナ船積に、更なる効率化が求められるのではないか‥。

東京目黒から参加されていた、自治体職員の方と親しくさせていただきました。「女性の視点が大事よね‥、コンテナの量 もだけど、中身のチェックはどうなってんの?」輸入食材の抜きとり調査の限界、市場に出るまでの薬漬け問題など、放っておけません。

食物の他にも、とくに気になるのが、海外生産、逆輸入の問題です。下駄、畳は台湾から、墓石は中国で組み立て式に加工されて、水引や、位 牌は韓国から入ってきているということ。

西陣織の帯が「ベルト」という分類で輸入されている問題については、日本共産党が国会で取り上げ論争してきたところです。コスト競争の先には、人間らしい文化的な営みはみえてきません。グローバリゼーションに対する正しい認識と規制が必要ではないでしょうか。

7月30日 中規模教室 特別リレー報告  名古屋国際会議場にて
愛知は本当に元気か、暮らしと地域の実態に迫る
コーディネーター 梅原 浩次郎さん(愛知大学)

・報告1 「問題提起 愛知・名古屋は本当に元気か」 山田明(名古屋市立大学)
整備された物流インフラの意味合い、自治体財政危機、地域・企業・階層間の格差
・報告2 「県政運営の特徴と暮らし」 西田静郎(県政研究会)
産業基盤整備を終始する県政、教育・福祉・医療は全国最低ランク
県の目指す方向は、道州制を念頭にした広域産業拠点づくり
・報告3 「中小商工業者の仕事と暮らし」 森田茂(愛商連)
01~04年 小規模業者は23万業者のうち8%減少、従業員数60万人中9%減少
国民健康保険低所得者層の増加、国際競争力を支える中小・小規模事業所の実態