住宅改修及び木造住宅耐震改修工事に
 対する助成制度の条例提案にあたって(案)

        2004年11月  日本共産党京都市会議員団

□木造住宅の耐震改修に対する助成は急務
10月23日午後6時前、最大震度7の新潟県中越地震が発生しました。この地震で、40名の方が亡くなられ、2千8百名近くの方が負傷されたました。また建物の全半壊は2千6百棟をこえ、一部損壊は1万6千棟をこえています(いづれも11月11日現在)。
1995年の阪神・淡路大震災では、神戸市内の死者の84%は、建物の倒壊・家具の転倒などによると言われ、そのうちの92%は地震発生後15分以内に亡くなられたと分析されています。国の中央防災会議は「東南海・南海地震が30年以内に発生する確率は50%」で、「京都においても内陸の活断層による地震が起こりやすい活動期に入った」と注意を促しています。歴史都市京都は木造建築物の多いまち。京都市内の木造住宅は15万4千戸あり、そのうち4万4千戸が戦前に建てられた住宅です。(1998年度総務庁統計局「住宅土地統計調査」)それだけに、まちなみ・景観を守ることともに、生活する市民の生命・財産を守る上でも、住宅の耐震強化工事に対する助成が急務となっています

□住宅改修助成制度は地域経済活性化に大きな力
長引く不況、公共工事の削減、受注競争の激化などの中で、仕事の減少と賃金や下請け単価の切り下げが生じ、建設業界、とりわけ中小建設業者の営業は深刻になっています。
こうしたなかで、全国1都1府10県の57市区町(04年3月現在)で実施されている「住宅改修に対する助成制度」は、中小建設業者・建築職人の仕事確保や改修工事を行う住民の住環境改善にとどまらず、地域経済の活性化にも寄与していることが明らかになり、期待が集まっています。
京都府内でも新たに福知山市で10月から実施されました。この2年間実施された京田辺市では、02年度に1062万円の年間予算で122件の助成を行い、その完成工事高は2億1340万円と、20倍の経済効果 があったことが明らかになっています。実施した自治体の多くで予算に対して20倍前後の経済効果 があり、住宅投資の波及効果が顕著に現れており、いま京都市でも住宅改修助成制度の実現が求められています。

□11月議会で実現めざす条例案にご意見をお寄せください
住環境の改善、防災対策に対する自治体の支援強化は、市民の願いに合致するものです。日本共産党京都市会議員団は、「住まいは人権」の立場で、「市民の生命と財産」を守り、「地域経済活性化に寄与する」ことを目的にした制度の実現にむけて、さらに大きな全市民的な運動を呼びかけるものです。またその一助として、別 紙のとおり、「京都市住宅改修工事費助成条例(案)」、「京都市木造住宅耐震改修工事費助成条例(案)」の2つの条例案の提案を行うものです。11月議会に提案して、実現をめざします。ぜひ、みなさんのご意見をお寄せください。よろしくお願いします。


日本共産党市会議員団が実現をめざす「京都市住宅改修工事費助成条例(案)」
  および「京都市木造住宅耐震改修費助成条例(案)」の要綱

◇ 京都市住宅改修工事費助成条例(案)
(1)申し込み資格
1、京都市内に居住している方。
2、助成の対象となる住宅(店舗、事務所等の併用住宅を含む)を所有、又は借用し居住している方。
または居住する予定の方。
3、市民税及び固定資産税を滞納していない方。
(2)助成対象住宅
市民が市内に所有又は借用し居住する住宅(附属ガレージ、ブロック塀等を含む)、分譲マンション  においては個人の専有部分。
(3)助成対象工事
京都市内に主たる事業所(本社または支店)を持つ中小施工業者(中小企業基本法第2条第5項に定める企業者)が行う、費用が30万円(消費税を除く)以上の改修改善工事とし、助成金の交付決定を受けた後に着工するもの。
(4)助成金の限度額
改修工事費の15%に相当する金額とし、30万円を限度とする。

◇ 京都市木造住宅耐震改修費助成条例(案)
(1)申し込み資格
1、京都市内に居住している方。
2、助成の対象となる住宅(店舗、事務所等の併用住宅を含む)を所有、又は借用し居住している方。
または居住する予定の方。
3、借家の場合は、所有者の同意を得ること。
4、市民税及び固定資産税を滞納していない方。
(2)助成対象住宅
1.昭和56年5月31日以前に木造在来工法で着工され建築された3階以下の戸建て住宅。 
2.木造住宅耐震診断で、総合評点1.0未満と診断されたもの。
(3)助成対象工事
京都市内に主たる事業所(本社または支店)を持つ中小施工業者(中小企業基本法第2条第5項に定める企業者)が行う、費用が30万円(消費税を除く)以上の耐震改修工事で、改修工事の結果 、耐震診断で総合評価点が1.0以上と診断される建築物となる耐震改修工事。
(4)助成金の限度額
下記の別表で定める対象者の世帯の所得税額の年額区分に応じた助成率を乗じて得た金額とし、100万円を限度とする。
【別 表】

世帯の所得税額(年 額)
助 成 率
0円 〜 42,000円
9/10
42,001円  〜 156,000円
3/4
156,001円 〜 397,000円
1/2
397,001円 〜
1/3


 (日本共産党市会議員団)
京都市住宅改修工事費助成条例(案)

(目的)
第1条 この条例は,市民が市内中小工事業者に住宅の改修工事を行わせる場合に,その費用の一部を助成することにより,市民の居住環境の向上を図るとともに,市内中小工事業者の振興に資することを目的とする。

(定義)
第2条 この条例において,次の各号に掲げる用語の意義は,それぞれ当該各号に定めるところによる。
 (1) 住宅 人の居住の用に供する家屋又は家屋の部分をいう。
 (2) 改修工事 住宅の修繕,改築及び模様替え並びにこれに付属する車庫及び塀の改修その他の住宅の機能の維持又は向上のために行う工事をいう。
 (3) 市内中小工事業者 改修工事を実施することができる中小企業基本法第2条第5項に規定する小規模企業者で,市内に事務所又は事業所を有する者をいう。

(交付の対象)
第3条 助成金は,市内中小工事業者に住宅の改修工事(300,000円以上の費用を要するものに限る。)を行わせる者で,次の各号のいずれにも該当するものに交付する。
 (1) 本市の区域内に居住している者
 (2) 本市の区域内に改修工事の対象となる住宅を所有し,又は当該住宅に正当な権原に基づいて居住し,若しくは居住しようとする者(当該住宅を借り受けて使用する者にあっては,改修工事について当該住宅の所有者の承諾を得ているものに限る。)
 (3) 市民税及び固定資産税の滞納がない者

(助成金の額)
第4条 助成金の額は,改修工事に要する費用の100分の15に相当する額(当該額に1,000円未満の端数があるときは,これを切り捨てた額)と300,000円とのうちいずれか低い額とする。

(交付の申請)
第5条 助成金の交付を受けようとする者(以下「申請者」という。)は,別 に定める事項を記載した申請書に見積書その他市長が必要と認める図書又は資料を添えて,改修工事の着手前に市長に提出しなければならない。

(交付の決定)
第6条 市長は,前条の規定による申請があった場合において,助成金を交付することを適当と認めたときは,助成金の交付,交付予定額及び交付の条件を決定し,その旨を文書により申請者に通 知する。

(工事の変更等)
第7条 前条の規定による通知を受けた申請者(以下「交付決定者」という。)は,申請書に記載した事項又は申請書の添付資料を変更しようとするときは,市長の承認を受けなければならない。

(完了等の届出)
第8条 交付決定者は,第6条の規定による決定に係る改修工事が完了したときは,速やかにその旨を市長に届け出なければならない。
2 交付決定者は,第6条の規定による決定に係る改修工事を中止したときは,速やかにその旨を市長に届け出なければならない。

(助成金の交付)
第9条 市長は,前条第1項の規定による届出があった場合において,当該届出に係る改修工事の成果 を適当と認めるときは,助成金の交付額を決定し,交付する。

(報告,検査,及び指示)
第10条 市長は,必要があると認めるときは,交付決定書又は助成金の交付を受けた者(以下「交付決定者等」という。)に対し,助成金の交付に関し必要な事項について,報告を求め,検査し,又は指示することがある。

(交付の取消し等)
第11条 市長は,交付決定者等が次の各号のいずれかに該当するときは,助成金の交付の決定を取り消し,若しくは交付予定額若しくは交付額を変更し,又は既に交付した助成金の全部若しくは一部の返還を命じることがある。
 (1) 不正の手段により,助成金の交付を受けようとし,又は受けたとき。
 (2) 助成金の交付の目的に反して助成金を使用したとき。
 (3) 助成金の交付の条件に違反したとき。
 (4) この条例の規定に違反したとき。

(委任)
第12条 この条例において別に定めるとされている事項及びこの条例の施行に関し必要な事項は,市長が定める。
   附 則
 この条例は,平成17年4月1日から施行する。

提案理由
 市民の居住環境の向上を図るとともに,市内中小工事業者の振興に資するため,住宅の改修工事に関する費用の助成に関し,条例を制定する必要があるので提案する。


(日本共産党市会議員団)
京都市木造住宅耐震改修工事費助成条例(案)

(目的)
第1条 この条例は,木造住宅等の耐震改修工事に要する費用の一部を助成することにより,地震に対する木造住宅等の安全性の向上を図り,もって震災に強いまちづくりの推進に資するとともに,市内中小工事業者の振興に資することを目的とする。

(定義)
第2条 この条例において,次の各号に掲げる用語の意義は,それぞれ当該各号に定めるところによる。
 (1) 木造住宅等 地上階数3以下の木造の1戸建ての住宅,長屋及び共同住宅(事務所,店舗その他住宅以外の用途を兼ねるものを含む。)で,次のいずれにも該当するものをいう。
   ア 昭和56年5月31日以前に着工されたもの
   イ 耐震診断(別に定める方法による木造住宅等の耐震性の診断をいう。以下同じ。)の結果 が総合評点1.0未満であるもの
 (2) 耐震改修工事 木造住宅等が地震に対して安全な構造になるよう改修する工事であって,当該工事を施工した木造住宅等の耐震診断の結果 が総合評点1.0以上となるものをいう。
 (3) 市内中小工事業者 耐震改修工事を実施することができる中小企業基本法第2条第5項に規定する小規模企業者で,市内に事務所又は事業所を有する者をいう。

(市の責務)
第3条 本市は,この条例に基づく助成のほか,震災に強いまちづくりを推進するため,耐震改修工事の支援に関する必要な施策を実施しなければならない。

(交付の対象)
第4条 助成金は,市内中小工事業者に木造住宅等の耐震改修工事(300,000円以上の費用を要するものに限る。)を行わせる者で,次の各号のいずれにも該当するものに交付する。
 (1) 本市の区域内に居住している者
 (2) 本市の区域内に耐震改修工事の対象となる木造住宅等を所有し,又は当該木造住宅等に正当な権原に基づいて居住し,若しくは居住しようとする者(当該木造住宅等を借り受けて使用する者にあっては,耐震改修工事について当該木造住宅等の所有者の承諾を得ているものに限る。)
 (3) 市民税及び固定資産税の滞納がない者

(助成金の額)
第5条 助成金の額は,耐震改修工事に要する費用の額に別表に掲げる区分に応じ,同表に定める助成率を乗じて得た額(当該額に1,000円未満の端数があるときは,これを切り捨てた額)と1,000,000円とのうちいずれか低い額とする。

(交付の申請)
第6条 助成金の交付を受けようとする者(以下「申請者」という。)は,別 に定める事項を記載した申請書に見積書その他市長が必要と認める図書又は資料を添えて,助成金の交付の対象となる耐震改修工事に関する契約を工事請負業者と締結する前に市長に提出しなければならない。

(交付の決定)
第7条 市長は,前条の規定による申請があった場合において,助成金を交付することを適当と認めたときは,助成金の交付,交付予定額及び交付の条件を決定し,その旨を文書により申請者に通 知する。

(工事の変更等)
第8条 前条の規定による通知を受けた申請者(以下「交付決定者」という。)は,申請書に記載した事項又は申請書の添付資料を変更しようとするときは,市長の承認を受けなければならない。

(完了等の届出)
第9条 交付決定者は,第7条の規定による決定に係る耐震改修工事が完了したときは,速やかにその旨を市長に届け出なければならない。
2 交付決定者は,第7条の規定による決定に係る耐震改修工事を中止したときは,速やかにその旨を市長に届け出なければならない。

(助成金の交付)
第10条 市長は,前条第1項の規定による届出があった場合において,当該届出に係る耐震改修工事の成果 を適当と認めるときは,助成金の交付額を決定し,交付する。

(助言並びに報告,検査及び指示)
第11条 市長は,交付決定者に対し,木造住宅等の地震に対する安全性の向上が図られるよう必要な助言をすることがある。
2 市長は,必要があると認めるときは,交付決定者又は助成金の交付を受けた者(以下「交付決定者等」という。)に対し,助成金の交付に関し必要な事項について,報告を求め,検査し,又は指示することがある。

(交付の取消し等)
第12条 市長は,交付決定者等が次の各号のいずれかに該当するときは,助成金の交付の決定を取り消し,若しくは交付予定額若しくは交付額を変更し,又は既に交付した助成金の全部若しくは一部の返還を命じることがある。
 (1) 不正の手段により,助成金の交付を受けようとし,又は受けたとき。
 (2) 助成金の交付の目的に反して助成金を使用したとき。
 (3) 助成金の交付の条件に違反したとき。
 (4) この条例の規定に違反したとき。

(委任)
第13条 この条例において別に定めることとされている事項及びこの条例の施行に関し必要な事項は,市長が定める。
   附 則
 この条例は,平成17年4月1日から施行する。

別表(第5条関係)

世帯の所得税額による区分
助 成 率
0円 〜 42,000円
10分の9
42,001円  〜 156,000円
4分の3
156,001円 〜 397,000円
2分の1
397,001円 〜
3分の1

備考 「世帯の所得税額」とは,所得税法,租税特別措置法及び災害被害者に対する租
   税の減免,徴収等に関する法律の規定により計算された申請者及び申請者と同一の
   世帯に属する者の前年分の所得税の額の合計額をいう。

提案理由
 地震に対する木造住宅等の安全性の向上を図り,もって震災に強いまちづくりの推進に資するとともに,市内中小工事業者の振興に資するため,木造住宅等の耐震改修工事に要する費用の助成に関し,条例を制定する必要があるので提案する


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